メインテーマ:真の愛
他のテーマ:醜悪 選択
判定:見る価値あり
解説:
クリスティーヌを小さい頃から見ていて歌も教えていたファントム。クリスティーヌが幼少の頃に知っていたラウルは、その歌声を聴いて、あのクリスティーヌだと分かる。ファントムは自分が教えた歌声でラウルがクリスティーヌを見初めたことに、じくじたる思いがあった。終盤、ファントムはクリスティーヌをさらっていく。そこにラウルが取り戻しに来るがファントムに捕まってしまう。ファントムはクリスティーヌに、自分の元に来ればラウルは生かしておくが、来ないのならばラウルを殺すと、選択を求める。クリスティーヌはファントムと行くことを選ぶが、それを聞いたファントムはラウルとクリスティーヌを自由にする。自分のことは秘密にするようにといい2人の元を去っていくファントム。
舞台はラウルが年老いた頃に進む。クリスティーヌの墓石には「よき妻、よき母」の文字が彫られていた。ラウルは墓石の前に置かれていた一本の赤い薔薇を見つける。薔薇の花言葉は「永遠の愛」。
ファントムがクリスティーヌに対する想いを自制して、クリスティーヌが死ぬまで思い続けていたという気高い愛に格好良さを感じた。自分の愛を自制することは、後発の映画「ラブアクチュアリー」でも描かれているがラブアクチュアリーでは始めにに自制して、オペラ座の怪人では終わりに自制するという点が異なっている。
内容:
舞台はパリのオペラ座、オペラ座の新しいオーナーであるラウル子爵がやって来る。
コーラスのクリスティーヌはラウルを見て幼い頃に仲の良かったラウルだと分かるが、ラウルは気づかなかった。その日、看板女優の降板により代役としてクリスティーヌが舞台に上がる。歌を聴いたラウルは、それが幼い頃に親交があったクリスティーヌだと分かる。
資料:
| 監督 | ジョエル・シュマッカー |
|---|---|
| 脚本 | ジョエル・シューマカー アンドリュー・ロイド・ウェバー |
| 原作 | ガストン・ルルー |
| 製作 | アンドルー・ロイド・ウェバー |
| 製作総指揮 | ポール・ヒッチコックオースティン・ショウ ジェフ・アッバリー ジュリア・ブラックマン キース・カズンズ ルイーズ・グッドシル ラルフ・カンプ |
| 出演者 | ジェラルド・バトラー エミー・ロッサム |
| 音楽 | アンドリュー・ロイド・ウェバー |
| 撮影 | ジョン・マシソン |
| 編集 | テリー・ローリングス |
| 配給 | |
| 公開 | |
| 上映時間 | 143分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | $70,000,000[1] |
| 興行収入 | $154,648,887[1] |
目次 |
ストーリー [編集]
詳細は「オペラ座の怪人#あらすじ」を参照
キャスト [編集]
- ファントム:ジェラルド・バトラー
- クリスティーヌ:エミー・ロッサム
- ラウル:パトリック・ウィルソン
- マダム・ジリー:ミランダ・リチャードソン
- カルロッタ:ミニー・ドライヴァー
- フィルマン:キーラン・ハインズ
- アンドレ:サイモン・キャロウ
- メグ・ジリー:ジェニファー・エリソン
日本語吹き替え [編集]
- ファントム:高井治
- クリスティーヌ:沼尾みゆき
- ラウル:佐野正幸
- マダム・ジリー:横山幸江
- カルロッタ:種子島美樹(歌)/中野今日子(台詞)
- フィルマン:青木朗
- アンドレ:林和男
- メグ・ジリー:五所真理子
備考 [編集]
- 劇中に登場するシャンデリアはスワロフスキー社製の物で、およそ1億2千万円の費用をかけて製作された。シャンデリアが落下するシーンはいわゆる「一発撮り」で撮影され、落下の際に落としたシャンデリアはガラス製の物である。
- 日本の配給会社であるギャガは、2009年に本作の日本語吹き替え版を製作すると発表していたが、諸事情により実現することはなかった。しかし、2010年に日本テレビが劇団四季と共同で製作することが決定。2010年12月17日の「金曜ロードショー」で、台詞と歌の両方が吹き替えられている「特別版」として放送された[2]。映画版オリジナルの音源に、四季俳優の歌と台詞があてこまれている。ただし、放送時間の都合により、一部のシーンはカットされている。後にこの吹き替えは、2012年に発売された「Blu-ray コレクターズ・エディション」に収録された。
- この映画を最後に東京都千代田区有楽町にあった東宝系映画館『日比谷映画』が閉館(2005年4月8日)した。当初は『あずみ2 Death or Love』が最終上映作になる予定だったが、不入りによりシャンテ・シネ(現:TOHOシネマズシャンテ)に移行された。
- 2009年3月31日、京都府京都市にあった東宝系映画館『東宝公楽』は、本作の特別上映をもって閉館した。
脚注 [編集]
- ^ a b “The Phantom of the Opera (2004)”. Box Office Mojo. 2009年12月18日閲覧。
- ^ “オペラ座の怪人 金曜ロードショー特別版”. 金曜ロードショー. 2010年12月17日閲覧。
日本語訳としては、最初の映画版邦題は「オペラの怪人」で、昭和5年刊行の邦訳(田中早苗訳)の書目は「オペラ座の怪」[1]であった。しかしフランス語原題に含まれる“l'Opéra”は、単なる「オペラ」ではなく固有名詞の「オペラ座」を意味するとの解釈により、古い映画を除いて以後は「オペラ座の怪人」が使用されている。
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概要 [編集]
新聞記者でもあったルルーの取材談のような疑似ノンフィクションテイストで書かれている。ルルーは執筆にあたり、実際のオペラ座(ガルニエ宮)の構造や地下の広大な奈落、建築経過などを詳しく取材しており、かつオペラ座が建設された当時の実際の幽霊話や陰惨な事件などを用いて、虚構と現実が入り交じったミステリアスな怪奇ロマンとして執筆した。物語前半は、謎の『天使の声』に導かれ歌手として頭角を現す女優クリスティーヌ・ダーエと、彼女が謎の声に魅了されている様子を見て悩み苦しむ恋人 ラウル・シャニュイ子爵の葛藤を中心とし、後半は『ファントム=怪人』ことエリックの暴走と悲劇的な素性、そして彼の秘密を知るペルシャ人・ダロガの手記 という形で描かれている(この手記を手に入れたルルーが本作を執筆したという仮想現実構造になっている)。特に終盤はダロガが事実上の主役級になっている のが、後のミュージカル版等との大きな相違である。
2011年8月現在、邦訳は創元推理文庫(三輪 秀彦訳)、ハヤカワ・ミステリ文庫(日影丈吉訳)、角川文庫(長島 良三訳)が発売されている。それ以外にも児童書向けに書き換えられたものもある(集英社、村松定史訳など)。
あらすじ [編集]
19世紀末のパリ、オペラ座の若手女優クリスティーヌは、自分の楽屋の裏から聞こえる『天使の声』の指導で歌唱力を付け頭角を現すが、オペラ座には謎の怪人が住み着いており、月給2万フランと5番ボックス席の常時確保などを支配人に要求していた。クリスティーヌの恋人ラウル子爵は 天使の声の主に嫉妬し謎を解こうとするが、その主こそ『怪人』であり、オペラ座の地下に広がる広大な水路の空間に住み着いた男エリックであった。エリック は生来の醜悪な人相に壊死した皮膚を持つ、見るもおぞましい異形の男であったが、投げ縄や奇術の天才であり、クリスティーヌに恋をしていた。エリックは遂 にクリスティーヌを誘拐してオペラ座の地下深く消え、残されたラウルは元ダロガ(ペルシャ語で国家警察の長官という意味)の謎のペルシャ人と共にクリスティーヌを追ってオペラ座の地下へ潜入する。映画化作品 [編集]
1916年版 [編集]
- 原題:Das Phantom der Oper
- サイレント モノクロ 上映時間76分 ドイツ映画 日本未公開
- 監督=Ernst Matray
- 出演者=Nils Olaf Chrisander
Aud Egede Nissen
1925年版 [編集]
| オペラの怪人 | |
|---|---|
| The Phantom of the Opera | |
| 監督 | ルパート・ジュリアン |
| 脚本 | ガストン・ルルー(原作) エリオット・J・クローソン(脚色) レイモンド・L・シュロック(脚色) |
| 製作 | カール・レムリ(ノンクレジット) |
| 出演者 | ロン・チェイニー メアリー・フィルビン ノーマン・ケリー |
| 製作会社 | ユニバーサル・ピクチャーズ |
| 配給 | ユニバーサル・ピクチャーズ |
| 公開 | |
| 上映時間 | 107分(最長版) |
| 製作国 | |
| 言語 | サイレント・英語中間字幕 |
- 原題:The Phantom of the Opera
- 邦題:オペラの怪人
- 監督:ルパート・ジュリアン
- 出演:ロン・チェイニー(エリック)、メアリー・フィルビン(クリスティーヌ)、ノーマン・ケリー(ラウル)
- サイレント パートカラー/モノクロ 上映時間107分 ユニバーサル映画 アメリカ映画
1943年版 [編集]
| オペラの怪人 | |
|---|---|
| Phantom of the Opera | |
| 監督 | アーサー・ルービン |
| 脚本 | ガストン・ルルー(原作) サミュエル・ホッフェンシュタイン エリック・テイラー |
| 出演者 | ネルソン・エディ スザンナ・フォスター クロード・レインズ |
| 音楽 | エドワード・ウォード |
| 編集 | ラッセル・F・シェーンガース |
| 製作会社 | ユニバーサル・ピクチャーズ |
| 配給 | ユニバーサル・ピクチャーズ |
| 公開 | |
| 上映時間 | 92分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | 約1,500,000ドル |
- 原題:Phantom of the Opera
- 邦題:オペラの怪人
- 監督:アーサー・ルービン
- 出演:クロード・レインズ(エリック)、スザンナ・フォスター(クリスティーヌ)、エドガー・バリア(ラウル)、ネルソン・エディ(アナトール)
- カラー 上映時間92分 ユニバーサル映画 アメリカ映画
1962年版 [編集]
- 原題:The Phantom of the Opera
- 邦題:オペラ座の怪人
- 監督:テレンス・フィッシャー
- 出演:ハーバート・ロム
- カラー 上映時間90分 ハマー・フィルム・プロダクション イギリス映画 日本未公開
1988年版 [編集]
- 原題:Phantom of the Ritz
- カラー 上映時間88分 アメリカ映画 日本未公開
1989年版 [編集]
- 原題:The Phantom of the Opera
- 邦題:オペラ座の怪人
- 監督:ドワイト・H・リトル
- 出演:ロバート・イングランド(エリック)
- カラー 上映時間93分 アメリカ映画
1991年版 [編集]
- 原題:The Phantom of the Opera 2
- 邦題:オペラ座の怪人2
- 監督:グレイドン・クラーク
- 出演:ロバート・イングランド(エリック)
- カラー 上映時間96分 アメリカ映画
1998年版 [編集]
- 原題:Il Fantasma de l'Opera
- 邦題:オペラ座の怪人
- 監督:ダリオ・アルジェント
- 出演:ジュリアン・サンズ、アーシア・アルジェント
- 音楽:エンニオ・モリコーネ
- カラー 上映時間99分 イタリア/ハンガリー合作映画
2004年版 [編集]
詳細は「オペラ座の怪人 (2004年の映画)」を参照
- 原題:The Phantom of the Opera
- 邦題:オペラ座の怪人
- 監督:ジョエル・シュマッカー
- 出演:ジェラルド・バトラー(ファントム)、エミー・ロッサム(クリスティーヌ)、パトリック・ウィルソン(ラウル)、ミランダ・リチャードソン(マダム・ジリー)、ミニー・ドライヴァー(カルロッタ)
- カラー 上映時間143分 アメリカ/イギリス合作映画
怪人エリックは、醜さによって見世物小屋にいる少年が成長したものであり、各映画の中では1943年版に次ぐ高齢の設定である。
翻案映画化作品 [編集]
ファントム・オブ・パラダイス [編集]
- 原題:Phantom of the PARADISE
- 監督:ブライアン・デ・パルマ
- 出演:ウィリアム・フィンリー(ウィンスロー・リーチ)
- カラー 上映時間92分 アメリカ映画
夜半歌聲/逢いたくて、逢えなくて [編集]
1930年代の中国の北京を舞台に移し、レスリー・チャン主演で描くロマンティック・ホラー。花形スターと富豪の娘との悲恋という『ロミオとジュリエット』的要素も加えた異色作。顔に掛けられた硫酸と劇場の大火事で醜くなってしまった青年が仮面を付ける。テレビドラマ化作品 [編集]
- "El fantasma de la ópera" (1960) アルゼンチン作品 日本未公開
- The Phantom of the Opera (1983) アメリカ作品 マクシミリアン・シェル主演 日本未公開
- The Phantom of the Opera (1987) アメリカ作品 アニメーション 日本未公開
- The Phantom of the Opera (1990) アメリカ作品 バート・ランカスター主演 NHKで編集版を放映
- The Phantom of the Opera (1991) アメリカ作品 日本未公開
- "O Fantasma da Ópera" (1991) ブラジル作品 日本未公開
ミュージカル作品 [編集]
- ケン・ヒル版
詳細は「オペラ座の怪人 (1976 ミュージカル)」を参照
- アンドリュー・ロイド・ウェバー版
詳細は「オペラ座の怪人 (1986 ミュージカル)」を参照
- アーサー・コピット&モーリー・イェストン版
詳細は「ファントム (ミュージカル)」を参照
脚注 [編集]
- ^ 平凡社刊「世界探偵小説全集」 第11巻、抄訳
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