2013年2月25日 BS日テレ 14:00~15:35 カットあり
メインテーマ:真の愛
他のテーマ:醜悪 選択
判定:見る価値あり
解説:
クリスティーヌを小さい頃から見ていて歌も教えていたファントム。クリスティーヌが幼少の頃に知っていたラウルは、その歌声を聴いて、あのクリスティーヌだと分かる。ファントムは自分が教えた歌声でラウルがクリスティーヌを見初めたことに、じくじたる思いがあった。終盤、ファントムはクリスティーヌをさらっていく。そこにラウルが取り戻しに来るがファントムに捕まってしまう。ファントムはクリスティーヌに、自分の元に来ればラウルは生かしておくが、来ないのならばラウルを殺すと、選択を求める。クリスティーヌはファントムと行くことを選ぶが、それを聞いたファントムはラウルとクリスティーヌを自由にする。自分のことは秘密にするようにといい2人の元を去っていくファントム。
舞台はラウルが年老いた頃に進む。クリスティーヌの墓石には「よき妻、よき母」の文字が彫られていた。ラウルは墓石の前に置かれていた一本の赤い薔薇を見つける。薔薇の花言葉は「永遠の愛」。
ファントムがクリスティーヌに対する想いを自制して、クリスティーヌが死ぬまで思い続けていたという気高い愛に格好良さを感じた。自分の愛を自制することは、後発の映画「ラブアクチュアリー」でも描かれているがラブアクチュアリーでは始めにに自制して、オペラ座の怪人では終わりに自制するという点が異なっている。
内容:
舞台はパリのオペラ座、オペラ座の新しいオーナーであるラウル子爵がやって来る。
コーラスのクリスティーヌはラウルを見て幼い頃に仲の良かったラウルだと分かるが、ラウルは気づかなかった。その日、看板女優の降板により代役としてクリスティーヌが舞台に上がる。歌を聴いたラウルは、それが幼い頃に親交があったクリスティーヌだと分かる。
資料:
(原題:
The Phantom of the Opera)は
2004年に
アメリカで製作された
ミュージカル映画。
ガストン・ルルーの『
オペラ座の怪人』の映画化だが、
アンドルー・ロイド・ウェバーの
ミュージカルの映画化と言った方が正しい。
ストーリー [編集]
キャスト [編集]
日本語吹き替え [編集]
備考 [編集]
- 劇中に登場するシャンデリアはスワロフスキー社製の物で、およそ1億2千万円の費用をかけて製作された。シャンデリアが落下するシーンはいわゆる「一発撮り」で撮影され、落下の際に落としたシャンデリアはガラス製の物である。
- 日本の配給会社であるギャガは、2009年に本作の日本語吹き替え版を製作すると発表していたが、諸事情により実現することはなかった。しかし、2010年に日本テレビが劇団四季と共同で製作することが決定。2010年12月17日の「金曜ロードショー」で、台詞と歌の両方が吹き替えられている「特別版」として放送された[2]。映画版オリジナルの音源に、四季俳優の歌と台詞があてこまれている。ただし、放送時間の都合により、一部のシーンはカットされている。後にこの吹き替えは、2012年に発売された「Blu-ray コレクターズ・エディション」に収録された。
- この映画を最後に東京都千代田区有楽町にあった東宝系映画館『日比谷映画』が閉館(2005年4月8日)した。当初は『あずみ2 Death or Love』が最終上映作になる予定だったが、不入りによりシャンテ・シネ(現:TOHOシネマズシャンテ)に移行された。
- 2009年3月31日、京都府京都市にあった東宝系映画館『東宝公楽』は、本作の特別上映をもって閉館した。
脚注 [編集]
(オペラざのかいじん、
フランス語:
Le Fantôme de l'Opéra)は、
フランスの作家
ガストン・ルルーによって
1909年に発表された
小説。これを原作として多数の映画、テレビ映画、ミュージカルなどが作られている。
日本語訳としては、最初の映画版邦題は「
オペラの怪人」で、昭和5年刊行の邦訳(田中早苗訳)の書目は「
オペラ座の怪」
[1]であった。しかしフランス語原題に含まれる“l'Opéra”は、単なる「
オペラ」ではなく
固有名詞の「
オペラ座」を意味するとの解釈により、古い映画を除いて以後は「オペラ座の怪人」が使用されている。
概要 [編集]
新聞記者でもあったルルーの取材談のような疑似
ノンフィクションテイストで書かれている。ルルーは執筆にあたり、実際のオペラ座(
ガルニエ宮)の構造や地下の広大な奈落、建築経過などを詳しく取材しており、かつオペラ座が建設された当時の実際の幽霊話や陰惨な事件などを用いて、虚構と現実が入り交じったミステリアスな怪奇ロマンとして執筆した。
物語前半は、謎の『天使の声』に導かれ歌手として頭角を現す女優クリスティーヌ・ダーエと、彼女が謎の声に魅了されている様子を見て悩み苦しむ恋人
ラウル・シャニュイ子爵の葛藤を中心とし、後半は『ファントム=怪人』ことエリックの暴走と悲劇的な素性、そして彼の秘密を知るペルシャ人・ダロガの手記
という形で描かれている(この手記を手に入れたルルーが本作を執筆したという仮想現実構造になっている)。特に終盤はダロガが事実上の主役級になっている
のが、後のミュージカル版等との大きな相違である。
2011年8月現在、邦訳は
創元推理文庫(三輪 秀彦訳)、
ハヤカワ・ミステリ文庫(日影丈吉訳)、
角川文庫(長島 良三訳)が発売されている。それ以外にも児童書向けに書き換えられたものもある(集英社、村松定史訳など)。
あらすじ [編集]
19世紀末の
パリ、
オペラ座の若手
女優クリスティーヌは、自分の楽屋の裏から聞こえる『天使の声』の指導で歌唱力を付け頭角を現すが、オペラ座には謎の怪人が住み着いており、月給2万
フランと5番ボックス席の常時確保などを支配人に要求していた。クリスティーヌの恋人ラウル
子爵は
天使の声の主に嫉妬し謎を解こうとするが、その主こそ『怪人』であり、オペラ座の地下に広がる広大な水路の空間に住み着いた男エリックであった。エリック
は生来の醜悪な人相に壊死した皮膚を持つ、見るもおぞましい異形の男であったが、投げ縄や奇術の天才であり、クリスティーヌに恋をしていた。エリックは遂
にクリスティーヌを誘拐してオペラ座の地下深く消え、残されたラウルは元ダロガ(
ペルシャ語で国家警察の長官という意味)の謎のペルシャ人と共にクリスティーヌを追ってオペラ座の地下へ潜入する。
映画化作品 [編集]
1916年版 [編集]
1925年版 [編集]
- 原題:The Phantom of the Opera
- 邦題:オペラの怪人
- 監督:ルパート・ジュリアン
- 出演:ロン・チェイニー(エリック)、メアリー・フィルビン(クリスティーヌ)、ノーマン・ケリー(ラウル)
- サイレント パートカラー/モノクロ 上映時間107分 ユニバーサル映画 アメリカ映画
登場人物を必要最低限に減らした点と結末が異なる点以外は、原作に比較的忠実な映画化。エリックが「音楽と奇術に明るい、脱獄した猟奇犯罪者」に設
定が変更されている。これ以降の映画版ではいずれもエリックが火事や事故などで醜悪な人相になったなどと、その原因を様々にアレンジして描いているが、本
作は原作通り生来の醜さで、性格俳優ロン・チェイニーが特殊メイクを施して『ドクロのような人相のおぞましい化物』という描写をほぼ忠実に再現しているの
が特徴。またエリックがクリスティーヌに向ける愛も、やはり原作通り身勝手で
ストーカーまがいの狂気じみたものであり、ミュージカル版で顕著になった三角関係という解釈はまだなく、純粋な怪奇映画の体裁を持っている。この映画のオペラ座のセットは、1943年版他、多くの映画でも使用され、今もユニバーサルスタジオに残る、世界最古の現役映画セットである。
サイレント映画だが、
トーキー映画が誕生した
1929年にはセリフとBGMを加えたトーキー版が公開された。オリジナルは 仮面舞踏会他いくつかの場面を 2原色
テクニカラーで撮影したパートカラー作品。息を呑むほど美しい色彩が評判を呼んだが、アメリカでも当時はカラーフィルムが高価だった為、全編モノクロ版も公開された。日本ではモノクロ版のみ公開された。1970年~1980年頃の
8ミリ映画ブームの頃、仮面舞踏会のみ復元されたパートカラー版が 8mmや
16mmフィルムで販売され、日本でも輸入販売された。アメリカではパートカラー版(仮面舞踏会のみ)とモノクロ版のDVDが販売されているが、日本ではモノクロ版のDVDが販売されている。
1943年版 [編集]
- 原題:Phantom of the Opera
- 邦題:オペラの怪人
- 監督:アーサー・ルービン
- 出演:クロード・レインズ(エリック)、スザンナ・フォスター(クリスティーヌ)、エドガー・バリア(ラウル)、ネルソン・エディ(アナトール)
- カラー 上映時間92分 ユニバーサル映画 アメリカ映画
テクニカラーで
制作された作品で、常軌を逸する以前のエリックの悲劇を物語の前半に組み込むことで、彼を「怪物」扱いすることなしに、一人の人間として描き出そうという
試みがみられる。エリックは長年オペラ座で演奏を続ける初老のバイオリニストだが、クリスティーヌの実の父であり、かつて音楽の仕事を追求するために幼い
彼女と彼女の母親を捨てた作曲家であると設定された。ただこの部分は初めの台本から削除され、完成した映画では、暗にクリスティーヌと父娘の関係であるこ
とを匂わせるにとどめ、真相は曖昧なまま、彼女は最後まで自分とエリックが父娘であることには気付いていない。1943年度
アカデミー撮影賞、
アカデミー色彩美術賞を受賞。
1962年版 [編集]
1988年版 [編集]
- 原題:Phantom of the Ritz
- カラー 上映時間88分 アメリカ映画 日本未公開
1989年版 [編集]
現代の
ニューヨークで、かつてエリックが作曲した「勝ち誇るドン・ジョヴァンニ」の楽譜を発見した女優クリスティーヌが100年前のパリにタイムスリップし、エリックと出会うというアレンジの作品。ファントムことエリックを「
エルム街の悪夢」
で主演したロバート・イングランドが演じ、ホラーテイストが強い作品となった。エリックは悪魔と契約して戯曲を完成させたことと引き替えに顔面の皮を剥が
された男という設定であるが、お馴染みの仮面を被らず、死体の皮を自らの顔面に縫いつけて行動するという猟奇的なキャラクターである。殺人場面も残酷で、
カルロッタの首を斬り落とし調理して仮面舞踏会のディナーに出したり、犠牲者を吊し斬りにしたり内臓を掴み出したりなど、ファントムを
ジェイソンやフレディなどのシリアルキラーと同様の暴力的連続殺人鬼として描いた過激な場面が多い。クリスティーヌがエリックの本性を察知してからは恐怖の念しか持たない点では、原作のイメージに比較的近い作品である。
1991年版 [編集]
- 原題:The Phantom of the Opera 2
- 邦題:オペラ座の怪人2
- 監督:グレイドン・クラーク
- 出演:ロバート・イングランド(エリック)
- カラー 上映時間96分 アメリカ映画
1989年版の続編。
1998年版 [編集]
イタリア・ホラー界の巨匠ダリオ・アルジェント監督の手による翻案映画化作品。ファントムは下水に捨てられた捨て子で、流れ着いた地下迷宮のネズミ
に育てられたという大胆な設定の背景を持たされている。そして何よりもファントムが美形の金髪青年という改編がなされており、従って仮面などを被って行動
することはない。一方クリスティーヌを演じるのは監督の娘にして既にイタリアでも名声を得ていた実力派のアーシア・アルジェント。美形のファントムとクリ
スティーヌの官能的性愛描写が強い。音楽は
エンニオ・モリコーネが担当し、後のミュージカル版に匹敵する高い完成度となった。一方ダリオ監督らしい惨劇風の殺戮描写も多く、1989年のロバート・イングランド主演版と同様、残酷描写の強さでは「オペラ座の怪人」全映像化作品中、最も過激なものの部類に入る。
2004年版 [編集]
それまでの映像化作品と異なり、
アンドリュー・ロイド・ウェバー版のミュージカルをベースにした作品。歌唱部分も吹き替え無しでそれぞれの役者が歌っている(カルロッタ役のミニー・ドライヴァーのみ吹き替えであったが、ドライヴァーも歌唱力を生かしてエンディング・テーマを歌った)。
怪人エリックは、醜さによって見世物小屋にいる少年が成長したものであり、各映画の中では1943年版に次ぐ高齢の設定である。
翻案映画化作品 [編集]
- 原題:Phantom of the PARADISE
- 監督:ブライアン・デ・パルマ
- 出演:ウィリアム・フィンリー(ウィンスロー・リーチ)
- カラー 上映時間92分 アメリカ映画
ブライアン・デ・パルマ監督が、舞台を現代に置き変えて映画化した
ロックミュージカル。
ガストン・ルルーの名はクレジットされていない。大物のロックプロモーターに新作を盗まれた上、濡れ衣を着せられて刑務所に送られてしまった主人公が復讐
のために脱獄するも、忍び込んだレコード会社でプレス機に挟まれて顔を潰されてしまう。以後彼は仮面を被りファントムとなって、プロモーターの経営するコ
ンサート会場「パラダイス座」の楽屋に忍び込み復讐の機会を伺う。
夜半歌聲/逢いたくて、逢えなくて [編集]
1930年代の
中国の
北京を舞台に移し、レスリー・チャン主演で描くロマンティック・ホラー。花形スターと富豪の娘との悲恋という『
ロミオとジュリエット』的要素も加えた異色作。顔に掛けられた硫酸と劇場の大火事で醜くなってしまった青年が仮面を付ける。
テレビドラマ化作品 [編集]
- "El fantasma de la ópera" (1960) アルゼンチン作品 日本未公開
- The Phantom of the Opera (1983) アメリカ作品 マクシミリアン・シェル主演 日本未公開
- The Phantom of the Opera (1987) アメリカ作品 アニメーション 日本未公開
- The Phantom of the Opera (1990) アメリカ作品 バート・ランカスター主演 NHKで編集版を放映
- The Phantom of the Opera (1991) アメリカ作品 日本未公開
- "O Fantasma da Ópera" (1991) ブラジル作品 日本未公開
ミュージカル作品 [編集]
- ケン・ヒル版
- アンドリュー・ロイド・ウェバー版
- アーサー・コピット&モーリー・イェストン版
脚注 [編集]
- ^ 平凡社刊「世界探偵小説全集」 第11巻、抄訳